【MCが苦手な人へ】ライブMCで何を喋ればいいか教えます!

はじめまして、アカペラブロガーしげです。
先日、おたべのTwitterでこんな投稿をしました。
いいねやリツイートしてくださった方、ありがとうございます。
まだの方、いいねお待ちしております。笑
さて、この記事では、アカペラライブにおける「MCの重要性」と「何を喋ればいいか」について、僕がこれまでのステージで幾度となく検証して得られた結果を、余すことなくご共有したいと思います。
目次
この記事で書いてあること
歌に技術も自信のなかった僕は「”1”の歌を”10”に感じてもらうMC」を、徹底的に検証しました。
結論は、以下の通りです。
- 曲に関する話題以外は、ほぼ無駄
- 鉄板のテーマはないけど、絶対ウケないMCはある
- NGパターンのMCは、悪いというより”もったいない”(10の歌が5や1に聴こえてしまう)
- MCは内容よりも話し方や段取りが大事
MCは、面白くなくてもいい
誤解している人が多いと思うので、先にお伝えします。
MCが上手い=話が面白い、ではありません!
MCというのは、曲と曲の間を繋ぐ、いわば「脇役」
主役は、どこまで行っても”音楽”であるべきなのです。
MCの役割と達成すべき目標
とはいえ、脇役がひどすぎて作品全体の評価が下がることなんてザラにあります。
主役である歌が100でも、MCがマイナスであるために、ステージ全体が0になることもあります。
これってめちゃくちゃ損ですよね。
MCは「聴く人に、心の準備をしてもらう」ための時間です。
きちんと聴く準備が出来ていれば、歌い手のメッセージは、よりクリアに、間違いなく、心地よく届きます。
ライブにおけるMCは、自分たちが歌う歌を、自分たちが受け取ってほしい形で受け取ってもらうために、心の準備をしてもらうことを目標にしましょう。
何を喋ればいいか
基本は、これから歌う曲に関することを話してください。
例えば、
- 選曲の理由、背景
- その曲のメッセージ
- どんな気持ちで聞いてほしいか
- その曲がリリースされた年の出来事
- 最近の時事ネタに絡めた曲紹介
とか話してます。
逆に、
- メンバー紹介
- どんな曲を歌うバンドか
- バンド名の由来
は、絶対ウケないからやめたほうがいいと思います。
理由について、それぞれ補足します。
これから歌う曲について話すのはOK
どんなグループであっても、その曲を歌おうと思った理由や背景があると思います。
原曲の歌詞が好きなのか、アカペラにしたら面白いと思ったからなのか、
選曲の理由は、それだけでグループの個性です。
マイナーな曲であれメジャーな曲であれ、今から歌う曲で、どんなメッセージを受け取ってほしいのか
これも、強力な個性に繋がります。
例えば、銀河鉄道999(ゴダイゴ)なら、
知らない人もいるかもしれませんが、銀河鉄道999は元々アニメ版と映画版の2種類があり、みんながよく知るゴダイゴ(「さぁゆくんだ〜」のやつ)は、映画版のEDです。
一見すごく明るくて元気が出る曲ですが、物語自体は、
主人公”鉄郎”が”メーテル”とともに大人の男に成長し、最後はメーテルと別れて自分の足で歩き始める
という熱いドラマ。
色んな想いを抱えながら別れを受け入れる鉄郎。もうあなたには私は必要ないと悟り、鉄郎のもとを去るメーテル。
お互いがお互いのことを想いながら、あえて哀しい別れを選択し、そして次のステージへ向かう二人。メーテルに連れられて世界を旅した少年ではなく、一人の”男”として歩き始める鉄郎。
そんな成長した鉄郎の背中をバックに流れるのが、あのゴダイゴ版の銀河鉄道999なんです。
僕には、あの曲は「大人になるための哀しみと、それを乗り越えるエール」のようなメッセージが込められているんじゃないか、そう感じます。
ぜひそう思って聞き直して見てください。きっと聴こえ方が変わるはずです。
こんなMCを聞くと、そのグループらしさ、そのボーカルらしさを感じませんか?
銀河鉄道999、もう一回聴いてみようかなって思いません?
これこそが、MCが果たすべき役割。
他にも、アレンジのこだわりを話してもいいし、その他時事ネタと絡めた話もお客さんの興味を引きやすい話題です。
ぜひ、試してみてください。
メンバー紹介の5分は、もったいない
- メンバー紹介
- どんな曲を歌うバンドか
- バンド名の由来
等は、皆さんやりがちなMCですが、個人的には無駄だと思っています。
上記のMCを聞いて「あ〜このグループの曲もっと聞きたい!」って、なりますかね?
話し手としては聞いてほしい、話したい内容かもしれませんが、
バンド名の由来なんて(音楽に関係のない由来なんだったら)、お客さんの心の準備に関係ない=ただの情報提供。
…いります?笑
メンバーの名前、普通5〜6人一気に紹介します。
…覚えられます?笑
MCで覚えてもらうよりも「あ、あれ歌ってた人ですよね!あの曲めっちゃ良かったです!お名前なんておっしゃるんですか??」のほうが、かっこよくないですか?
45分のステージならいざ知らず、20分かそこらのステージで、メンバー紹介やグループ名の由来に5分も使うのは、完全に無駄。
その時間が、”もったいない”です。
MCの内容よりも大切なこと
冒頭で「MCが上手い=話が面白い、ではありません!」とお伝えしました。
とはいえ、どんなに内容が良くても、それを台無しにしてしまう話し方や立ち居振る舞いもあります。
人前で話すのが苦手な人は、これを意識するだけで印象が大きく変わるので、ぜひ参考にしてみてください。
立ち方と目線&表情
人前が苦手な人は、笑顔で話す練習をしてみてください。鏡を見ながら口を動かすだけでもいいです。
伏し目がちだったり、無表情のMCは、必要以上に自信なさげな印象を与えます。
片足重心も良くないです(僕もよくやっちゃいますが…)
まっすぐ立つ練習をしましょう。鏡を見ながら、自分のスタンダードな立ち方を確認してみるといいと思います。
話し方
意図的にお客さんのテンションを上げたい、盛り上げたいなら別ですが、基本的にはいつもどおり話せばいいんじゃないかと。
あなたが仲の良い友だちに自分の好きな音楽の話をするように、自分の言葉でお客さんに語りかければいいと思います。
テクニック的なことでいえば、しゃべるスピードは意図的にコントロール出来るといいですね。
”ゆっくり話す”といっても、自分にとってどのくらいのスピードが聴いてる人にとって聴きやすいスピードかは、何度か試さないとわかりません。
録音して確認して、を繰り返しましょう。
【ここが一番大事!】MC〜歌い出しのリズム(段取り)
MCは主役である歌を引き立てるためのものです。
流れるように歌に入れるよう、MC〜歌い出しのリズム(段取り)は、徹底的に練習してください。
どのくらいのタイミングでピッチパイプを吹くか、確実に打合せしておきましょう。
どんなにいいMCでも、ここでモタモタしたらせっかく準備ができた心がどこかへいってしまいます。
おわりに
MC、めちゃめちゃ大事です。
もっと上手くなりたい!自分らしいMCが出来るようになりたい!という方は、こんな練習を試してみてはいかがでしょうか。
はじめはプロの真似をするのが一番です。
話すスピードや目線、マイクの持ち方、立ち居振る舞い等々…
出来れば学生ではなくプロのステージ、かつ生演奏がいいと思います。
そして最後は、自分でステージに立ち、色々試す。これしかありません。
ぜひ、次のライブから、今回ご紹介したポイントを意識してみてください。
歌がうまくなったように聴こえますよ!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。